「入学準備って、なんで名前付けだけでこんなに時間がかかるんだろう」と思ったのは、去年の2月のことだった。
うちの子が今春から小学生になる予定で、準備品リストを見た瞬間に頭が痛くなった。体操服・上履き・鉛筆・クレヨン・ハサミ・粘土板・給食袋・絵の具セット・おはじき・数え棒・算数カード……。
算数セットの中身ひとつひとつに名前を書くってこと、知ってた? おはじきが40個、数え棒が100本、数字カードが100枚以上。全部に名前。
「まあなんとかなるでしょ」と思ってた自分が甘かった。
去年の入学準備、名前付けだけで3時間半かかった話
うちでもやってみたんだけど、ペン1本で全部手書きしようとしたら、最初の30分で右手がつりそうになった。
算数セットのおはじきに名前を書くって正気か? と思いながら、直径1cmちょっとの小さな面に「なかむらそうた」と書き続けて気づいたら1時間経ってた。しかもまだおはじきだけ。
その日の名前付け作業は合計3時間32分かかった。妻に「スタンプとかシール使えばよかったじゃん」と一言で片づけられた。
知ってたよ? でもどれを買えばいいか分からなかったんだよ……。今年は下の子の入園準備もある。同じ失敗はしたくない。ということで、3つのツールを実際に使い分けてみた結果を全部シェアする。
「全部手書き」が最大の時間泥棒だった
名前付けで時間がかかる理由は主に3つある。
① 量が多い:小学校の準備品を数えたら84アイテムあった(うちの場合)。保育園でも40〜50点は当たり前。
② 素材がバラバラ:布・プラスチック・紙・ゴム・金属など。手書きだと滲んだり、すぐ消えたりする素材もある。
③ サイズがバラバラ:大きなリュックから、おはじきの裏面まで。ペン1本で全対応は無理がある。
「じゃあスタンプを買えばいいじゃないか」という話なんだけど、問題は「スタンプ・シール・ラベライターのどれを何に使えばいいか」が分からないこと。結局何も買わずに手書きになってしまう。これ、あるあるだと思う。
給食センターで学んだ「段取り八分」の話
少し話が変わるけど、僕は以前、給食センターで調理師をやってた。毎日1,500人分の給食を5人で作る仕事で、当然時間との戦いになる。
ベテランの先輩から教わったのは「実際に手を動かす時間より、段取りの時間を削っちゃダメ」ということ。「段取り八分、仕事二分」という考え方だ。
「何を・どの順番で・どのやり方で」を最初に決めきってしまえば、実作業はあっという間に終わる。逆に段取りをサボると、途中で「あ、あれが足りない」「この順番じゃうまくいかない」が連発して、倍以上の時間がかかる。
名前付けも同じ。最初に「どのアイテムにどのツールを使うか」を仕分けてしまえば、あとは流れ作業になる。そのためにまず、3つのツールの得意・不得意を知っておく必要がある。
3つのツールの特徴と、得意なもの・苦手なもの
おなまえスタンプ
布・紙・プラスチックなど幅広い素材に対応できるのが最大の強み。1,500〜3,000円前後で、インクも追加購入できる。何度でも使いまわせるのでコスパが一番いい。
得意なもの:靴下・タオル・ハンカチ・体操服などの布もの全般。鉛筆や消しゴムのように「同じサイズのものを大量に」押すケース。
苦手なもの:表面がでこぼこしているもの、丸みが強いもの、おはじきのような極小の面。
コツ:布ものには「布用インク」を必ず使うこと。乾燥後にドライヤーで10秒ほど熱を当てると定着がさらによくなる。
ネームシール
貼るだけで完了なので圧倒的にラク。フロッキーシールは布に熱転写するタイプで洗濯にも強い。ネームシールは100枚前後で700〜1,500円前後。
得意なもの:おはじき・数え棒・数字カードなどの算数セット系、ノート・教科書・ファイルなど紙もの、水筒やプラスチック容器など平らな面。
苦手なもの:表面がザラザラしたもの。水に長時間つかるものは剥がれることもある。
コツ:貼ったあと、指でしっかり押し込むように密着させると剥がれにくい。算数セットのカード類はラミネートフィルムシールを選ぶと耐久性が増す。
ラベライター(テープライター)
文字を打ち込んでテープに印刷するタイプ。本体が3,000〜10,000円前後と少し高めだが、防水・耐熱・透明など豊富なテープを使い分けられる。
得意なもの:上履きの底・定規・ハサミなど硬くて曲面のあるもの。傘・水筒など濡れる機会が多いもの(防水テープ使用)。
苦手なもの:布もの全般(伸縮性があるため剥がれやすい)。算数セットの極小アイテムには少し大きすぎることも。
コツ:テープの端をカーブにカットすると剥がれにくくなる(本体付属のカッターで丸く切るだけ)。透明テープを使えば目立たず貼れる。
どれを先に買うか迷ったら、この優先順位で
全部揃えるのが理想だけど、予算や手間を考えると「まずこれ」という順番がある。
① おなまえスタンプ(最優先):汎用性が一番高い。布もの中心のご家庭は特にこれ一択。インクを布用にすれば洗濯に耐えられる。
② ネームシール(小学生準備は必須):算数セットがある場合は絶対に揃えてほしい。おはじきに手書きは時間も精神力も削られる。
③ ラベライター(状況による):上履き・傘など防水が必要なものが多い場合、または家中のラベリングにも使いたい場合は追加する価値がある。
実際にやってみたら1時間10分で終わった
下の子の入園準備で3ツール作戦を実践した記録だ。
まず全アイテムをリストアップして「スタンプ向き」「シール向き」「手書きでOK」に仕分けた。これに15分かかった。(ここが段取り!)
その後は:
・布もの(タオル・体操服・靴下など)→ スタンプ:約20分
・プラスチック容器・お弁当箱など平面 → シール:約15分
・上履き・ハサミ → ラベライター(防水テープ):約10分
・名前ペンで書いた方が早いもの(一点ものタグなど)→ 約10分
合計1時間10分。去年より2時間以上の短縮。
うちでもやってみたんだけど、段取りを先に決めておくだけで、こんなに変わるものかと正直驚いた。給食センター時代の先輩に感謝を伝えたくなった。
名前付け以外でも使える、意外な活用術
せっかく揃えたので、名前付けが終わった後も使い倒してほしい。
おなまえスタンプ:紙袋・封筒・ラッピングに押せばオリジナル感が出る。子供の持ち物が増えるたびにそのまま使える。
ネームシール:習い事の持ち物にも応用可。成長に合わせて追加注文が比較的安く、在庫切れでも気軽に補充できる。
ラベライター:冷蔵庫の作り置き管理(日付入りラベル)、書類棚の整理、家電リモコンへの品番ラベルなど家中に使い道がある。給食センターでも「仕込みした日付をラベルで貼る」のが当たり前だったので、この習慣は家でも自然と続いてる。
まとめ
名前付けを半分以下の時間で終わらせるポイントをまとめておく。
- まず全アイテムをリストアップして、ツール別に仕分ける(段取りが一番大事)
- 布もの → おなまえスタンプ+布用インク
- 算数セット・文房具 → ネームシール(おはじきに手書きは非推奨)
- 防水が必要なもの → ラベライター+防水テープ
- スタンプは長期間使いまわせてコスパが高い
- シールは貼ったあとにしっかり密着させると剥がれにくい
- ラベライターのテープ端をカーブカットすると耐久性アップ
去年3時間半かかったのが、今年は1時間10分で終わった。準備にかかる時間が減れば、その分を子供との時間や、自分の休息に使える。地味な作業だけど、段取りひとつで全然違う体験になる。ぜひ試してみてほしい。


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