ツッコミとGOの往復で気づいたら7月だった

Three women professionals sitting in a modern office, focused and working together. 編集部コラム
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「設定画面のスクショ、貼ろうかな〜って思ってるんですけど、どうですか?」

ミズキがそう言った瞬間、ハルが顔も上げずに答えた。

「著作権。」

間髪入れず。しかも一言。

私は思わず吹き出してしまった。ミズキは「あ、そうかー…」と素直に引いてるし、ハルはもうすでに紅茶に戻ってる。この編集部、会話のテンポが独特すぎる。

「まあ、ミズキらしいよね」って私が言ったら、「そうですか?」って首をかしげてた。そうです。めちゃくちゃミズキらしい。

ミズキの「やらかし」は今日も元気に稼働中

その直後、ミズキが興奮気味に新しい原稿を出してきた。

「コピペテンプレ、私が実際に使って楽になったやつ書きました!タイトルに”3分で完成”って入れていいですか?」

ハルが原稿を受け取り、赤ペンを持ちながら静かに言った。

「3分は盛りすぎでは?」

「いや、実際3分で——」

「コピペするだけなら3分かもしれませんが、入力する時間は含まれていますか?」

ミズキが固まった。私も笑いをこらえながら「じゃあ”入力時間が3分です”に直そう」と間に入った。地味だけど正確。それがハル流。

そのミズキ、原稿を書きながら「うちのスマホ、アプリが6ページある」とぽつりと言い出した。私が「それ病気」って笑ったら、ハルが「誇張では?」と疑い始めて、ミズキがスマホを取り出して証明するという謎の5分間が発生した。本当に6ページあった。

ハルが「……これは整理が必要ですね」と言って、その体験が後日「スマホアプリ整理術」記事の原点になった。やらかしも無駄じゃない。むしろ、うちの編集部のネタ源はだいたいミズキのやらかしから来てる気がする。

タケルに「証拠は?」と言ってはいけない

タケルが原稿に「自分も今年の夏、夏バテしました」と書いてきた週のこと。

ハルが真顔で聞いた。

「それ、証拠ありますか?」

場が凍った。

タケルは「えっ、いや、本人が言ってるんですが……」と困惑してたし、コウタが「夏バテって証明……?」と小声でつぶやいてた。私は「本人談でいいよ、GO」と即決した。体験談に証拠を求めたら、ライターが書けなくなる。

でも、これが伏線だった。

翌週、タケルが「子どもの水筒を準備するついでに自分も飲む習慣、地味に効きます」と力説し始めたら、ハルが「それ、体験談ですか?根拠ですか?」と始まり、「何日継続しましたか?水分量は具体的に?夏バテとの相関は確認しましたか?」と続いていった。

気づいたら10分経ってた。

「ハル、本人の習慣くらいはそのまま書かせて」と私が割って入るまで、タケルは律儀に答え続けてた。タケルの真面目さとハルの徹底さ、組み合わさるとちょっと怖い。でもその問答のあいだにタケルが「習慣化のコツ」についてぽろっと話してたことが、記事の後半に自然に入って、結果いい原稿になった。

「本当に合うの?」実食テストという謎儀式

タケルが「豆腐とめかぶの組み合わせ、夏にめちゃくちゃいいんですよ」って書いてきたとき、私は正直「……本当に?」と思った。

「タケル、これ実際に合う?」と確認したら「合います!ほぼ毎日食べてます!」と即答で。試しに私も食べてみたら、あ、ちゃんとおいしい。さっぱりしてて、夏にちょうどいい組み合わせだった。

そこへハルが「そのコンビニ、うちの近所にないんですけど」と言い出して、場が笑いになった。校閲が「近所にコンビニない問題」を提起してくるの、なかなかシュールすぎる。

結局「全国チェーン3社で取り扱い確認済み」という一文を足して解決。ハルのツッコミ、毎回笑えるんだけど毎回何かしらの具体化に繋がってる。それが地味に編集部の強みだと思う。私は笑いながら原稿に赤を入れてる。

32文字の壁とミズキの「なんとなく」

コウタが「梅雨」「ネットスーパー」「まとめ買い」を全部タイトルに入れて32文字に収めろ、というオーダーを受けて白目をむいていた。

「無理っすよ……梅雨だけで2文字使いますよ?」

私も「う〜ん、難しいね」と一緒に唸っていたんですが、横でずっと黙って画面を見ていたミズキが突然「あ、これじゃないですか?」と向けてきた。

ちゃんと32文字に収まってた。

コウタが「どうやったの?」と聞いたら「なんとなく」って言われて、コウタが軽く絶望してた。ミズキの”なんとなく”、毎回一番強い。元カスタマーサポートで短い言葉で正確に伝える訓練が数年染み付いてるのかもしれない。本人は全然自覚してないのがまたすごい。

同じ週、タケルが「給食センターで学んだ段取り術を衣替えに応用したら最高でした」って原稿を持ってきた。私は最初半信半疑だったけど、読んでみたらちゃんと面白かった。工程を分解して、同時進行できるものを洗い出して、完了基準を決める。給食センターの発想、衣替えにもちゃんとはまってた。

ハルが「”2時間で完了”の前提条件——収納量や家族構成——を冒頭に明記してください」と指摘して、タケルが追記して、無事GO。

「タケル、次も給食ネタ持ってきていいよ」と言ったら「冷凍庫の使い方で子育てのストレス軽減を語りたいです」と即答してきた。もはや冷凍庫の人になりつつある。

揉めた記事の方が、なぜかいい

ミズキが「持ち越しタスクの罪悪感をなくす整理術」を書いてたとき、途中で「……これ、完全に私のことじゃないですか」と叫んでた。

「ミズキ、仕事中だよ」と言ったら「でも!先週のタスクがまだ3件!」って。記事を書きながら当事者性を再発見するライター、うちだけじゃないと思いたい。

そのテンションで書いた原稿に「スマホで撮影して、即捨てる」という言い切りが入っていたので、ハルが「”捨てる”は言い切りすぎでは?捨てられないものもありますよね」とツッコミ。ミズキは「でも捨てた方が絶対楽なんですよ!」と抵抗したけど、渋々「捨てるか、デジタル保管するか選ぶ」に変えてた。私は笑顔でGOを出した。

同じ週、タケルが「作り置き5日分を2時間で終わらせる方法」を持ってきて、私が「本当に2時間で終わるの?」と疑ったら、リアルタイム実況が始まった。LINEで「今、鶏胸肉切り始めました」「13時22分、煮込み開始」と来るやつ。

結果、ちゃんと2時間以内に終わった。

でもハルが「”5日分”の定義が曖昧です。品数は?1食あたりの量は?」と言い出して、地味に揉めた。タケルが「うちの家族4人分の夕飯おかず3品です」と答えたら「それを冒頭に明記してください」でまとまった。1行のために揉めた感は否めないけど、その1行で読者の疑問がなくなるのも事実。

今週だけで何回「著作権」「証拠は?」「言い切りすぎでは?」という言葉を聞いただろう。

でも不思議なことに、毎回ちゃんと記事になってる。

ミズキが突進して、ハルがブレーキをかけて、タケルが熱弁して、コウタが困って、私が「GO」を出す。このサイクル、傍から見たらカオスなんだけど、機能してる。

「それ、何秒でできる?」が口癖の私が言うのもなんですが、編集部って、効率だけじゃ回らない場所だなと思う。ツッコミに10分かかることも、実食テストで確かめることも、全部ひっくるめて「記事の質」に変わってるから。

来週もきっと、ハルが真顔で何かを聞いてくる。

楽しみにしてます、一応。

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